Ryoの資産運用ブログ

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【メモ】簿記3級勉強メモ③

第1節 現金・小口現金

~1. 現金~

(1)現金の受け払い

取引で通貨(紙幣・硬貨)が使用される場合、現金勘定(資産)で処理をします。現金が増えたときは資産の増加として借方に、また現金が減ったときは資産の減少として貸方に記入します。


(2)通貨代用証券

上記の通貨の他に、簿記では、すぐに換金ができるものを現金として取り扱います。これを通貨代用証券といい、次のようなものがあります。

1. 他人振出の小切手

2. 郵便為替証書

3. 送金小切手

4. 支払期日の到来した公社債の利札

5. 配当金領収証


~2. 現金出納帳~

現金取引の内訳明細を発生順に記入する「補助簿」を現金出納帳といい、記入例は次のとおりです。

(1)前月からの繰越額を収入欄と残高欄に記入します。

(2)月中の収入、支出を記入し、残高もそのつど記入します。

(3)月末の残高を合計を合わせるため支出欄に朱記し、日付も摘要欄の次月繰越も朱記します。さらに収入欄、支出欄を合計して一致することを確認したのち締切線を摘要欄を除いて引きます。

(4)翌月の1日付で前月繰越とします。

~3. 現金過不足~

現金取引は頻繁に行われるため、現金の有高は絶えず変動します。しかし、取引を帳簿へ記入しわすれたり、誤記入などが原因で、現金の実際有高と帳簿残高が一致しないことがあります。

このような不一致の原因は、すぐに判明するとは限らないため、不一致の額をとりあえず、現金過不足勘定(仮勘定)を用いて処理します。

(1)現金の実際有高が帳簿残高より少ない場合(現金不足額)

1. 実際有高と帳簿残高の不一致判明時の処理

実際有高と帳簿残高の不一致が判明した場合、まず、現金の帳簿残高を実際有高に合わせる仕訳をし、その相手科目に現金過不足勘定を用いて仕訳します。


2. 現金過不足の原因判明時の処理

現金過不足の原因が判明した場合、原因が判明した内容をまず仕訳した後、その相手科目に現金過不足勘定を仕訳し、現金過不足勘定を消していきます。


3. 決算時の処理

決算になりなお、現金の実際有高が帳簿残高より不足している原因が判明しない場合には、現金過不足勘定の残高を消し、雑損勘定(費用)に振り替えます。


(2)現金の実際有高が帳簿残高より多い場合(現金超過額)

1. 実際有高と帳簿残高の不一致判明時の処理


2. 現金過不足の原因判明時の処理


3. 決算時の処理

決算になりなお、現金の実際有高が帳簿残高より超過している原因が判明しない場合には、現金過不足勘定の残高を消し、雑益勘定(収益)に振り替えます。


~4. 小口現金制度~

(1)小口現金制度とは

企業の経費の支払いなどは、通常経理部門が管理しています。企業は規模が大きくなると、専門の部署を設けることになり、さらに各部の中に、必要に応じて課や係などを設けることもあります。このように、部署や課などが増えてくると、各部署などに必要な日々の少額の経費について、そのつど経理部門を通じて決済するのは不便であり、経理部門の事務負担も大きくなります。

そこで、部署ごとの事務員(小口現金係)に、現金を前渡しして部署ごとに管理させ、一定期間ごとに支払報告を経理部門にまとめて行うことで事務の合理化を図ることができます。この前渡しした現金を小口現金といい、小口現金勘定(資産)を用いて処理します。

(2)定額資金前渡制度(インプレスト・システム)

小口現金を前渡しする金額をあらかじめ一定額と決めておく方法を定額資金前渡制度といい、その流れは次のとおりです。

○定額資金前渡制度の流れ



~5. 小口現金出納帳~

小口現金係が、小口現金の支払いの内訳明細を発生順に記入する補助簿を小口現金出納帳といいます。

(1)翌営業日補給の場合の記入例

以下は翌営業日補給の場合の記入例となります。

月末の締め切りではまず、小口現金の残りを次月繰越と朱記し、翌営業日付で前月繰越と記入します。そして、翌営業日に補給分を記入します。


摘要欄には、小口現金の支払いの内容をそのまま記入します。左の受入欄には、会計係から小口現金を受け取ったときに記入します。小口現金の支払いに必要になった金額は、支払欄に記入します。内訳欄には、小口現金の支払い内容から使用すべき費用の勘定を行います。

(2)即日補給の場合の記入例

以下は、即日補給の場合の小口現金出納帳の記入例となります。小口現金の支払いの内容からどの費用の科目を使用すべきかの内訳を判断します。

月末の締め切りではまず、月末の日付で補給分を記入し、その後次月繰越と朱記します。そして、月初の日付で前月繰越と記入します。